人類は衰退しましたとは…
人類は衰退しましたとは…
■人類がゆるやかな衰退を迎えており,すでに地球は“妖精さん”のものだったりします。
平均身長10センチで3頭身,高い知能を持ち,お菓子が大好きな妖精さんたち。
■この本では文明の繁栄と衰退がテーマとなっています。衰退した人類と,わずかな期間で文明を作り出せる妖精さんを描くことで表現しています。
■妖精さんの童話的なストーリー,それでいて少しブラックの入ったユーモアのある内容で,遊び心のある文章になっています。
・妖精さんのかわいさをセリフを全部ひらがなで書く事で表してます。
「ばかなー」「そんなことが」「かちぐみやんけ」
・平均身長10センチで3頭身
・お菓子が大好き 妖精さんは知性がものすごく高いです。
一日でものすごいメトロポリスを作ってしまったり,
紙一枚と輪ゴム一枚で精巧に動く恐竜を作ったりしてしまいます。
そのペーパークラフトは一枚の紙でできていて,
その一枚だけで商品パッケージにもなってしまう優れものです。
登場人物
■主人公(わたし、お菓子ちゃん)
本作の語り手で、衰退しつつある「旧人類」の少女。
新しくクスノキの里の調停官に任命され、直属の上司である祖父の下で働いている。
主な仕事は祖父の雑用と、妖精さん達にお菓子を作ってあげてお茶をすることと、妖精さん達の楽しいことに巻き込まれ、酷い目に遭うこと。
あまり仕事熱心では無いが押しに弱く、妖精さん達や人々のお願いを簡単に聞き入れてしまうために良くトラブルに巻き込まれる。
外見的には“寡黙で清楚なご令嬢”でかなり人見知りで、おっとりとした性格。
人当たりがよさそうだが、内面は裏腹に現実主義かつ皮肉屋、内心でキツいツッコミを入れたりする、毒のある人間的な性格。
インドア派でお菓子作りが得意(料理は苦手)で早起きが苦手。
■妖精さん
背丈は10センチメートルほどで大きな帽子とエルフ耳が特徴のメルヘンチックな容姿。
よっぽど気にいった人間でもない限り、人間に見られることを極端に嫌う傾向がある。
間に見られることを極端に嫌うわりに、文明の息吹が感じられる場所に好んで住む傾向があり、人間が住んでいる場所の近くに存在していたり、廃墟などにいたりする。
普段は何をするわけでもなく、ゆらゆら流されて生きているらしく、ずっと1人で存在しているだけでも問題が無いらしい。
高い知能や技術力を持ち、「楽しいこと」が好きで、「楽しいこと」があるとでたらめな文明を作り上げるが、飽きるとあっという間に散ってしまう。
自分達が行動したことについては、すぐに忘れてしまう。
言語表現力は貧弱で、独特の舌足らずな喋り方をするが、不意に難しい単語や格言も使う。
嗜好品として“お菓子”が大好き。自力で制作しようとしてもおいしいものはできないらしい。
■助手さん
ふわふわ栗毛(アニメ版では金髪碧眼)に儚げな風貌の少年。祖父の助手で、着任時期的には主人公の先輩にあたるが、主人公の補佐のようになっている。
高原地域の少数民族の最後の1人として保護され、転々としたのち最終的に事務所預かりに。
「おちゃかい」での噂話(現在の主人公の願望や、未来の主人公による感想等)を集めて個性を得る。
全く喋らず、瞳やジェスチャー、いつも持っているスケッチブックで意思疎通する。
派手なアロハシャツがトレードマーク。
弱肉強食を取り扱った絵本を妖精さんに見せては、興味を引いたり、鬱にしたりしている。
■祖父
主人公の祖父。
クスノキの里の調停事務所所長で国際公務員の「調停官」として働いており、主人公の直属の上司にあたる。
学術的な知識が豊富で、もと大学者先生。
周囲(里の代表者含む)からは『先生』と呼ばれており、本来の業務とは関係のない学術的な調査で現場指揮をまかされる程である。
あまり仕事熱心ではなく、特に問題が無い場合は普段の業務をほったらかして趣味に興じている。
多趣味で、銃の収集や狩り・古代の戦車・時計・ミニュチュア作りなど富裕層のインテリ男性が好みそうなものが好み。
里の地下室に剣・槍・弓・鎧・チャリオットなどを保管している
妖精さんや旧人類に関する知識は豊富である。
■Y(ワイ)
主人公の学舎時代からの悪友。出会ったばかりの頃は主人公とは険悪な仲だったが、色々な出来事の末、仲良くなった。
国連所属の研究者で、卒業後すぐヒト・モニュメント計画の調査/編纂のために学舎に赴任。
その後人類史調査のためにクスノキの里の隣の里に転任(引っ越)してきた。
学舎時代からの筋金入りの腐女子で、
学舎の図書館から無断で持ち出したボーイズラブ関係の書籍類を学舎のデッドスペースを無断利用した秘密のスペースに溜め込むほどだったが、
それが嵩じて「楠」というボーイズラブ専門の「同類誌」を出版したり、
「同類誌頒布会」を主催するなど、その道の第一人者としても成功を収めている。